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前払費用

前払費用とは、一定の契約に従って継続して役務の提供を受ける場合に、まだ受けていない役務に対して支払った対価のことをいいます。
たとえば、1年以内に役務の提供を受ける予定の前払保険料、前払利息や前払家賃などが該当します。

①決算時に、今期中に支払済みの1年分の保険料200,000円のうち、翌事業年度の期間にかかる前払分の100,000円を振り替えた。

②翌期になり、前期末に前払費用に振り替えていた分の保険料100,000円を、改めて保険料に再振り替えした。

①の例のポイントは、今期に該当する部分は今期の費用に、来期に該当する部分は、前払費用として資産計上し、役務を受ける期間に応じて合理的に按分することが大切です。また、短期か長期によって、借方の「前払費用」の科目が変わります。前払の期間が1年を超えるものは、「長期前払費用」という科目を使うこととなります。
②は、前期に振り替えた前払費用を再振替した仕訳ですが、翌事業年度において、忘れずに再振替することが大切です。 上記の例のように、企業会計においては、正しい期間損益の対応のために、振替仕訳をするのが原則ですが、実務においては、1年以内に役務の提供を受けるものは、「短期前払費用」として、支払時点で損金の額に算入することが認められています。

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